オートポリス スポーツ走行 2023.5.28

リフレッシュされたS1000RRで本腰を入れてオートポリスを走る時間が訪れました。いろいろなパーツが交換・変更されているので、それら一つ一つの影響を確認するのが今回のメインテーマです。

 

ブレーキパッド
まずはフロントのパッド。昨年導入したベスラの「XX」が好感触だったので同じパッドに交換しました。
外した古いパッドを見ると、

まだ全然使えますね(汗) 交換はちょっと早過ぎました。バイク屋さんに「もったいない」と怒られる案件です。
ただこの状態でもブレーキのフィーリングはやや変化していました。前回の交換から9カ月経過していたことを考え合わせると今後は年に1度の交換ペースでいいかな、という感じです。耐久性に関しては純正パッドやSBSの「DC」よりも明らかに優れています。

 

バックプレートも見てみましょう。

純正パッドのように反ることもなく、SBSのDCで発生した異常な焼けも見られません。高価なレース用パッドなだけあって流石の品質です。

ただし交換直後は取り回しの押し引きでそれと判るほどにブレーキが効かない状態だったので、当たり付けは慎重に行いました。どのようなパッドでも同じだと思いますが交換後の慣らしは大切です。走り始めの3周ほどを掛けてじっくりと握り込んでいくと制動力が立ち上がるようになったので慣らし完了、通常のスポーツ走行に移行しました。

 

 

タイヤ
タイヤは初めてのスリック。ミシュランのパワースリック2です。タイヤサイズはフロント120/70、リア200/55で純正サイズと同じ。
空気圧はミシュラン公式の推奨値がパワーカップ2と全く同じ数値、温間でフロント2.4、リア1.7。

走り始めるとパワーカップ2と比べてさほど違和感はありませんが、なんとなく接地感が薄いような気がしてバンク角も浅いまま。これがタイヤのせいなのか久しぶりで恐る恐る走っているせいなのかはっきりしないものの、おそらく後者であるような気がします。走行終盤でようやく走り方を思い出してきてバンク角も深くなってくると、ガシッとした頼もしさ、もっともっとイケるぞと背中を支えてくれているような安心感が出始めました。こうしたフィーリングは、やはりある程度タイヤに負荷を掛けていかないと本領を発揮しないスリックタイヤの特性から来ているのでしょうか。オートポリスで2分10秒前後、或いはそれより遅いペースならパワーカップ2など溝付きタイヤのほうがタイムを出し易いかもしれません。

 

走行後の状態です。まずフロント。

 

続いてリア。

なんせ初めて履くタイヤなので、走行後のこの見た目が良いのか悪いのか判断が付きません。

 

 

ステアリングダンパー
HSR九州を走る際に立ち上がりでフロントが振られることが多く、その対策の一環としてステアリングダンパーをオーリンズ製に換装しました。
純正のステアリングダンパーは、フロントの振られを抑えるためには減衰を強めに効かせる必要があります。そうすると取り回しでも明らかに分かるほどステアリングの動きが重くなります。それによって多少なりともハンドリングに影響が出ているのではないか…ということがずっと気に掛かっていました。
オーリンズのステダンはステアリングの通常の動きに対してはスムーズに働き、フロントの振られの原因となるような急激な入力に対してしっかりと減衰が働く構造とのことで、減衰の調整値も弱めにセットして問題ないようです。こうした特性によって(フロントが振られる状況以外の場面で)ステダンのデメリットを減らすことが今回導入した狙いです。

オートポリスはコースレイアウト上、もともとHSRのようにフロントが暴れることも少ないため、ステダン変更による明確な違いは分かりませんでした。HSRを走る際に改めて検証したいと思います。

 

 

チェーン・スプロケット
チェーンは520サイズのレース用、スプロケットはオートポリスに合わせてショート化しました。予想通り大きな影響がありましたので、次回の記事にて取り上げる予定です。

 

 

タイム
なかなかペースが上がらず2分7秒くらいでしばらく足踏みしていたのですが、最後の方にやっとバイクの乗り方を思い出してきて、結局この日のベストは2分5秒9。ラスト1周の後半でスローダウンしている車両に引っ掛かってしまい、それがなければ5秒フラットくらいだったと思います。いずれにせよ自分としては物足りない数字です。
主な要因としては自分の走り込み不足、それとスプロケが合わなかったことだと思うので、次回はその点を踏まえてもう一段ペースアップを図りたいところです。