HSR九州 最終コーナーの組み立て

HSR九州の最終コーナーは40Rと35Rの右コーナー2つからなる複合コーナーです。先日の走行では、このセクションへのアプローチを変えてみました。

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今まで、コーナー手前の減速区間ではマシンを直立させてブレーキを掛け、適正な速度まで落とし切ってマシンを傾けるオーソドックスな走り方。1個目・2個目と2つ続く長い右コーナーを、大きな円を描いてぐるりと回る感覚です。

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今回は以前RSGスクールで教わった走り方にトライします。

最終コーナーへ減速しながら車体をやや右に傾けた斜めのラインで進入し、1個目の手前で減速を終えるのではなくコーナーの奥までブレーキを残し、そこからリリースして一気に向きを変えV字ラインで立ち上がるというものです。1個目(40R)は半分直線・半分コーナーのイメージで、明確なコーナーとして意識するのは2個目(35R)だけという感覚でしょうか。

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具体的な組み立て
具体的には、ブレーキを掛け始めるポイントを従来より奥に移します。1個目に向けてはマシンをやや右に傾けてタラッと入っていきますが、この時点ではまだしっかりブレーキを握っている状態。オーバースピードかつアンダーで入ることになるので、マシンはアウトに膨らんでいきます。走行ラインがアウトに向かう成り行きに任せつつ、1個目の奥でしっかりと減速しきったところでブレーキをリリースし、ここで一発深く寝かして短く向きを変え、2個目のクリッピングに向かいます。クリッピングを通過する頃にはマシンを起こし始めることができるのでアクセルをワイドオープンする、こんな組み立てです。

 

 

 

メリットとデメリット
この走り方の利点は以下の通りです。

  • ブレーキングポイントを奥にずらせる
  • コーナーリングの時間を短く終えることができる
  • 立ち上がりの早いタイミングで加速に移行できる

いいことづくめですね。
一方で、問題点はただ一つ。難しいんです。
もともとシビアなブレーキが求められる最終コーナーで、さらに掛け始めのポイントを奥にずらさなければなりません。1個目に対してはオーバースピード気味に進入するので、止まりきれずコースアウトする恐怖と向き合うことになります。しかも、ただ真っすぐブレーキを掛けるのではなく、マシンを右に傾けながら強く減速するのです。一朝一夕にできる走り方ではありません。

 

 

 

実践
僕は臆病な性格なので、少しずつトライします。まずはブレーキポイントを奥に我慢するより、1個目をオーバースピードで入るように意識して取り組みます。すると最終コーナーは思ったよりコース幅が広く、少しくらいアウトにはらんでも十分余裕があることが分かってきました。
そしてボトムスピードは従来よりも低く落とし、1個目の奥でコーナーリングを開始して2個目のクリッピングに向かうと、今までより明らかに早いタイミングで加速態勢に入れることが分かりました。
データロガーを見ると、区間タイムは従来に比べてわずかながら改善し、その後に続くホームストレートの速度も若干伸びていました。まだ試行錯誤を始めたばかりで不十分な走りなのに、です。これから練習を重ねて精度を上げることができれば新たな伸びしろとなることは間違いありません。

HSR九州 スポーツ走行 2020.9.13

お盆休みにオートポリスを走って以来、1カ月ぶりにバイクに乗りました。今回走るのはHSR九州。前後タイヤを新品に履き替えて、いざ自己ベスト更新&悲願の1分10秒切りを果たすべく、鼻息を荒くして熊本・大津の地に乗り込みます。
新しいタイヤはいつも通りのスーパコルサですが、フロントはこれまでの経験で夏場に荒れやすいSC1からSC2に変更です。

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この日の気温は30℃を下回り日陰に入ると秋を感じさせる風が心地良いものの、まだ陽射しは強く路面温度もそれなりに高温になっている感じ。

 

 

 

1本目
走行1本目、最初のラップでいきなり転倒がありコース内に救急車が出動。しかし赤旗は振られず走行は続行となり、転倒車のいる黄旗区間を慎重に抜けながら徐々にペースを上げていきます。
マシンの感触は良く、コーナーリングでグイグイと内向していきます。これは新品タイヤ特有の挙動です。縦のグリップも絶大で、加速・減速を自信を持って強く行うことができます。新品タイヤがタイムを出しやすいゆえんですね。
ただし、このような恩恵はマシンの状態がある程度仕上がっていなければ受けにくいと思います。以前サスセッティングに悩んでいた時期は新品タイヤを履いてもタイムが改善せず、むしろ悪化することすらありました。マシンや自分のライディングに問題を抱えている時は、いくらタイヤを新品に換えたところで解決するわけではないのです。
ともあれタイムは早速10秒台に入り、1分10秒2とほぼ自己ベスト近辺。

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2本目
実は1本目の途中から最終コーナーの走り方を変えてみたのですが、悪くない感触なので2本目も継続して取り組みます。最終コーナーの走り方については次回の記事で少し掘り下げてみようと思います。
計測2周目から10秒台に入り、10秒前半を並べるもののあと一歩が届きません。もうこの際転倒しても構わない、とにかく1度でいいから10秒を切りたい。そんな思いを抱きながら集中力を高めます。
そして運命のラップが訪れました。最終セクターの手前まで自己ベストで来て、最終コーナーも大きなミスなくコントロールラインを通過。
さあ、何秒だ! 手元のラップ表示を見ると…

 

 

 

 

 

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1分10秒01!

あと0.02秒かよ! 

 

ここで集中力が切れてピットイン。
いや待てよ、サーキットからレンタルしているトランスポンダー(計測器)なら、もしかすると9秒台を計測しているかもしれない。そちらを確認してみよう…

 

 

 

 

 

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1分10秒006!

あと0.007秒かよ!

小数点以下第何位だよ!

瞬きも出来ないよ!

 

いやいやいや待てよ待てよ、もう一つタイム計測している機器があったぞ。高精度なGPSロガー(Garmin GLO2)に繋いでいるRaceChronoアプリを見てみよう… 

 

 

 

 

 

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1分9秒99!

9秒99!

999!!!

うおー!

うおー!

うおー!

 

まあ、そういうわけでサーキット公式のポンダーでは10秒だけど、RaceChronoでは9秒台だったので、10秒切り達成ということにします! 誰が何と言おうと僕のタイムは9秒台でぇす!

 

 

記念に1分9秒9の走行動画を貼っておきます。

S1000RR 契約

S1000RRの試乗を終えてショップに戻ると、そのまま正式に注文しました。
内容は以下の通りです。

 

✅2021年モデル/ブラック
✅レースパッケージ
✅DDC(電子制御サスペンション)なし

 

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2021年モデルについて本国(ドイツ)での生産は既に開始しているそうですが、日本での販売条件や価格はまだ正式に決まっていないとのこと。2019~2020年モデルから大きな仕様変更はなく、初期型で発生した不具合を対策した車体になる模様です。

 

 

 

パッケージについて
現行S1000RRはスタンダード/レースパッケージ/Mパッケージという3つのパッケージ(グレード)が用意されています。最大の違いはホイールです。
スタンダード・・・・ノーマルホイール
レースパッケージ・・アルミ鍛造ホイール
Mパッケージ・・・・カーボンホイール

 

ホイールの違いに伴い、リアタイヤのサイズ設定が異なります。
スタンダード・・・・190/55
レースパッケージ・・200/55
Mパッケージ・・・・200/55

 

さらにブレーキディスクの厚みは、
スタンダード・・・・4.5mm
レースパッケージ・・5mm
Mパッケージ・・・・5mm

 

それ以外ではバッテリー(従来型orリチウムイオン)、シート、Mパッケージの外装が専用カラーになる点くらいでしょうか。従ってどのホイールを選択するかによって自ずとパッケージが決まります。

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Mパッケージ専用カラー。昨年HSR九州に展示されていた一台。


僕の場合S1000RRは現在乗っているデイトナ675Rと同じ使い方、つまりサーキット走行をメインとするつもりですが、カーボンホイールはサーキットにおいて良い評判を聞いたことがなく、あえて選択するにはリスクが大きいと感じます。必然的に鍛造ホイールのレースパッケージ一択となります。ブレーキディスクがスタンダードの4.5mmではやや心もとなく、5mm厚が装備される点も嬉しい変更です。

 

 

 

DDC(電子制御サスペンション)
DDCとは「ダイナミックダンピングコントロール」の略称だそうで、前後サスペンションの減衰力を電子制御によって自動的に調整する機構です。各グレードでそれぞれDDCあり/なしを選択できます。
こうした電制サスもカーボンホイール同様にサーキットで良い評判を聞いたことがありませんから、DDCなし(通常のサスペンション)一択です。もしDDCがサーキットにおいて完璧に自分好みかつタイムの出るセッティングを自動的に導き出すほど洗練されたシステムであるなら導入を検討するところですが、現状でそこまでの完成度はないと思っています。
加えて将来的にサスをオーリンズに換装することも視野に入れており、DDCは社外品を取り付けることができない点もポイントです。

 

 

 

グレード別の売れ行きは?
ディーラーによると現行型は最上級版であるMパッケージ・DDCありが圧倒的な人気で、全体の9割を占めているのだとか。また全グレードを通じてDDCなしを選ぶ人はまれで、日本に店頭在庫として入ってくる個体はゼロ。完全な受注生産となるそうです。僕が注文する際も「もし途中でキャンセルされると他に買う人がいない」と何度も念押しされてしまいました。
サーキットでの実用性にいささか疑問符が付くカーボンホイールや電制サスが好まれるという点で、このバイクの購買層が何となく想像できるというものです。

 

 


納期
受注生産ゆえ納期は通常より時間を要し、今のところ来年1月頃の見込みです。冬の間にじっくりナラシを終えて春にサーキット解禁、という流れになりそうです。