フロントフォークと仲良くなりたい

S1000RRはブレーキディスクとパッドの変更が奏功し、以前よりしっかりとブレーキを効かせられるようになりました。それはもちろんポジティブな変化に違いないのですが、その結果フロントフォークの残ストに余裕がなくなってきたようです。先日のオートポリスでは3コーナーのブレーキで少し突っ込み過ぎた際に、フロントがダダダダダッと跳ねて底付きの兆候を示していました。

 

S1000RRのフロントフォークはオーリンズFGRTに換装済みです。

スプリングは標準値の10.0N。(純正のマルゾッキは11.0N?)
プリロードはオーリンズのマニュアルに記載された推奨値よりやや弱めていました。このセットはフロントフォークをインストールしてもらったレイラスポーツのアドバイスをもとに、僕自身の経験からもフロントはできるだけ動かしたい、奥まで使えるようにしたいと考えて決めたものです。

 

思うに、

  • 減速時はできるだけフロントが踏ん張ってほしい、その方が安心して強くブレーキを掛けられる。
  • 旋回時はできるだけサスの奥の方を使いたい、その方が曲がりやすい。

それぞれの場面でサスに求めるものは相反していて、しかもその2つの動作が一連の流れで繋がっているわけです。ややこしい。
今まではコーナーリング重視で動く方向にセットしてそれでブレーキもOKだったけれど、ブレーキの強化により減速時に問題が発生するようになったことで、2つの動作が両立できる新たなバランスポイントを探る必要が出てきたようです。
この件はレイラスポーツにも相談していて、まずはプリロードを掛けるところから試し、それでうまく行かないようならスプリングのレートを上げるという流れになりそうです。プリロードを掛ける余地はかなり残っており底付きに関してはおそらくそれで解消できると踏んでいるのですが、問題はその状態で旋回時のフィーリングがどうなっているか、ですね…。セッティング沼に浸からないことを願うばかりです。

 

ちなみにツイッターで教えていただいたのですが、オーリンズのフロントフォークは標準ストローク量が120mmで、これを130mmに延長することができるようです。以下、オーリンズのオーナーズマニュアルから引用します。

 

Extended stroke
The FGRT-series of front forks are delivered with a 120 mm stroke but designed with a possibility to be extended up to 10 mm achieving a 130 mm stroke. A 120 mm stroke suits the regular driver well, but often when running a >1000 cc on the race track a 130 mm stroke is desired.

和訳:オーリンズFGRTシリーズのフロントフォークは120mmストロークで提供されるが、最大10mmまで延長できるように設計されており130mmストロークに変更できる。通常は120mmストロークが適しているが、1,000cc以上のマシンでサーキットを走る場合は130mmストロークが望ましい。

 

将来的に選択肢の一つになるかもしれません。