オートポリス スポーツ走行 2023.8.11

8/11は山の日(祝日)、今年4回目のオートポリス。

世間はお盆休み期間に突入し、かつ来月初頭に全日本選手権を控えてそれなりに賑わうだろうと身構えていたのですが、予想は見事に外れてピットもコース上もガラガラ。台数が少ないと走りやすいけれど、さすがに少し寂しい感じがしました。

 

 

1本目
10時からの2B枠。気温25℃、路面温度28℃。3週間前の走行で感じた課題に取り組みながら走ります。

一つ目の課題は、1コーナー立ち上がりで3コーナーまでカチッと全開を続けることです。
スロットルを握り直さなくて済むようにブレーキの時から右手の位置や握り方を調節します。そして2コーナー付近は路面がうねっていて車体と自分の身体が揺さぶられながらフル加速することになるので、体を低く前へ動かしながら下半身でしっかりとマシンホールドして、体が後ろに置いて行かれないように気を付けます。

二つ目の課題として、各コーナーの立ち上がりで一刻も早くアクセルを開けたい気持ちが強いばかりに、まだ向きが変わる前から中途半端にアクセルを開け始めてしまう悪癖の修正を心掛けます。縦の意識(減速と加速を頑張る)より、まずは横の意識(曲がる、向きを変える)を心掛け、その結果として自然と強く加速できるようになることが狙いです。向き変えにおいては外足でしっかりとタンクを抑え込んで車体が起き上がってこないように気をつけます。
ところが朝イチの走行はどういうわけかグリップ感が希薄。寝かし込み・切り返しでフラフラと車体が安定しない感覚があり、立ち上がりも至る所でリアがウネウネと落ち着きません。最終手前の右でボトムスピードからスロットルを開け始めた瞬間、ズルゥ…とリアがスライドして肝を冷やしました。そんなこんなでタイムも2分6秒0といまひとつ。

 

 

2本目
お昼を挟んで13時からの2本目。気温28℃、路面温度50℃。路温上昇でさらにタイヤに厳しいのではと考えてトラクションコントロールの設定を強めます(DTCを-7 → -4)。しかし実際に走り始めるとなぜか普通にグリップするようになっていました。午前中は何だったのでしょう?
とはいえ間もなく走行3時間を迎えるタイヤ、リアは新品時のように何をやっても滑らないという頼もしさはありません。課題は1本目と同様、マシンをしっかり寝かせてボトムで待つ走り方です。
今までの悪癖で向きが変わる前に加速しようとすると体に無駄な力みが生じ精神的にも疲弊していくのですが、一拍待つことで余裕が生まれ心身ともに疲労が少ないことを実感しました。この余裕ゆえにもっと頑張れるのではないかと錯覚するのですが、ここで間違った方向に頑張る、つまり向きが変わる前に焦ってスロットルを開けてしまうと結局タイムが落ちるというオチが待ち受けています。従って今は縦方向の意識を極力捨てて、横方向を頑張る意識に集中します。

2本目は2分5秒台で周回を重ね、ベスト2分5秒2でした。去年からずっとこのあたりのタイムで停滞しているわけですが、何か一つの改善で急激にタイムが良くなるというのは幻想だと思うので今後も地道に走行を重ねていくのみです。

 

 

スプロケット再考
スプロケットはノーマルよりショート化する方向で変更を重ねてきたものの、いま一つしっくり来ないので次回は一旦ノーマルの丁数(17-45)に戻すことにしました。

 

 

おまけ
パドックの1コーナー側トイレが綺麗に改修されていました。

 

朝来た時は雨が降りそうなオートポリスの空模様でしたが、昼下がりにはこの通りの快晴に。ファイナルコーナースタンドからの眺めはいつも最高です。

 

この日は僕がサーキットを走り始めた十数年前からお互いのブログを通じて顔見知りとなったYさんとじっくり話をする機会がありました。彼は昔から僕よりもずっと速く、いつも一歩前にいる存在です。最近はあまり接点がなかったのですが、久しぶりに落ち着いて話が出来て無性に嬉しかったです。またお会いした際はお手柔らかにお願いします。

CBR250RR 納車

昨年注文していたCBR250RRレースベース車がようやく納車となりました。

 

車両のデリバリーは3月から始まっていたようですが、一部に不具合というか問題が見つかってその対応に時間を要したとのことです。
僕が購入したのは九州のサーキット界隈でお馴染みのRSG。車両はバトルファクトリーのコンプリート車です。

 

 

納車後まずはシートカウルを外して、バッテリーに充電用のケーブルを取り付け。公道を走れず月イチでサーキットを走るだけなので、バッテリー切れを防ぐために必須の装備です。

 

 

続いてタンクにストンプグリップを貼り付けます。意外にもCBR250RRは車種専用設定がなく、旧年式のR25用が使えるとの話を聞いたので流用します。

 

 

トップブリッジ上にGoProのマウントを設置し、ラップタイマー用のスマホはステムホールマウントを利用。

 

 

自分でやることと言ったらこれくらいで、あとはサーキットで過不足なく走れる状態が一通り整えられています。RSGの皆木さんと話をしていると、あらゆる面でサーキットを前提に制作・改造されているので話が非常に早いという印象です。今までデイトナ675にせよS1000RRにせよ一般の街乗り車を買ってそこからスポーツ走行に特化すべく少しずつリファインしてきたのですが、サーキットでは当たり前のことが街車のカスタムとしてはハードルが高かったり思わぬ費用が発生したりという経験が多々ありました。レースベースからのコンプリート車というのは、その辺りが最初から全て考慮されているわけですから、当たり前のことなのに僕としては至れり尽くせりに感じました。

 

 

近年オートポリスやHSRの走行枠が少なく走る機会が限られるうえ、S1000RRはタイヤや各部の消耗が早いので頻繁に走行を重ねるわけにもいきません。1000ccは転倒すると人・車両ともダメージが大きく、特にS1000RRの修理費は高額になると聞きます。なかなか気軽に練習できる環境ではありません。
それに対して、

  • スポーツ走行枠がたっぷりあるSPA直入の走行に最適
  • タイヤ等の消耗は大排気量車と比べてゆっくり
  • 転倒時の修理費も抑えられる

これらを兼ね備え、サーキットに特化した250のレースベース車は練習機として最適です。もちろん転倒はどんな時も避けたいところですが、S1000RRほど慎重に走る必要はないので少しマージンを減らしながら積極的に走り込もうと思います。

オートポリス スポーツ走行 2023.7.22

このところ記事の更新が滞りがちなのはバイクの情熱が冷めたわけでも、ブログを書く気力が衰えたわけでもなく、単に文章を書く時間が確保できていないからです。サーキットにはちゃんと通っていますし、ライディングのための基礎体力維持でトレーニングを続けて体脂肪率も減ってきていますし、たまにミニバイクのレースに出させてもらったりもしています。(レース関係はリザルトで身バレするのでブログには書きませんが)
そんなわけで、かれこれ三週間前に走ったオートポリスについて今更ながら振り返りの記事を書きます。

 

 

暑いAP
オートポリスを訪れたのは7月後半。九州地方はまだ梅雨明けしておらず事前の天気予報では雨の確率が高かったものの、当日になると晴れ間が広がり気温もグングンと上昇。朝10時の時点で気温29℃、路面温度40℃。標高800mに位置するオートポリスは夏場でも気温30℃を超えることはそう多くありませんが、この調子だと午後には確実に超えて路面温度も大幅に上がるでしょうから、まだ温度が上がり切らない午前中の1本目でタイムを出しにいったほうが良いと考えました。
とはいえ速度域の高いオートポリス。走り始めは目がスピードに慣れず順応に時間が必要ですし、バイクの乗り方を思い出すのにも時間が掛かります。朝イチの走り出しからいきなり全力を出すのは簡単ではありません。

 

 

走行所感
以下、今回の走行で感じたことを箇条書きにて。自分メモ的で分かりづらい内容となっていてスイマセン。

  • スプロケットは5月に純正より約8%ショート化し、さらに今回はリアを2丁増やして都合13%ショートに。結果は概ね良好、ただしホームストレート、3コーナー手前、2ヘア手前などで現状のギア選択だとレッドゾーンに近づくため、後半の伸びが物足りない気がする。3コーナーや2ヘアの前はもう1段シフトアップを試してみたい。
  • 各コーナーでインに付ききれていない。ボトムであと一瞬だけ多く待ちたい(アクセルオフを続ける)。現状は待ちきれず中途半端にアクセルを開け始めている。
  • パワースリック2 積極的に走り込むとグリップ感に不安がなく、パワーカップ2よりしっかり感があって好印象。リアはほとんどスライドしない。
  • 2ヘアのブレーキングでフロント底付き。握り方で回避は出来ると思うが、もう少しイニシャルを掛ける or 圧側ダンパーを締める、を試してみる。
  • 縦の意識より横を頑張る意識。リーンウィズ気味にコンパクトに乗って車体にしっかり荷重する。寝かし込みではアウト側の膝でタンクを抑え込んで深くバンクする。目線は先、インを見る。曲がる意思を強く持つ。
  • 1コーナーの立ち上がりで右手を握り直しているので、すぐ全開にできるような右手の握り方をブレーキングの時から意識して作っておく。
  • 2コーナーはマシンが揺さぶられることに耐えながら、身体を前に低く保って強く加速していく。身体が後ろに残っていると加速で持っていかれる。
  • さよりんブリッジ下の左 進入で突っ込み過ぎて立ち上がりの加速が出来ていない。直前の加速を早めに切り上げて、立ち上がり重視のコーナーリングに徹する。
  • 最終コーナー立ち上がりは3速で少し引っ張る。車体が完全に直立してからシフトアップ。この手順だとシフトショックでリアが暴れにくい。

 

 

タイム
1本目2分4秒3。2本目2分5秒3。
1本目で何とか3秒台に入れたかったけど届かず。
2本目は路面温度50℃超だったわりにグリップの低下は感じませんでした。これもスリックタイヤの恩恵でしょうか。しかし1本目でタイムを出そうと力み過ぎて体力を消耗してしまい、身体がバテてタイムを出せず…。

 

 

まとめ
スプロケ変更はとりあえず悪くない手応えでしたが、秋頃に気温が下がってエンジンパワーが増すとちょっとショート過ぎるような...。あと1丁減らすと僕には丁度いいかも?
パワースリック2、今回はタイヤを信頼して積極的に荷重を掛けながら車体を深く寝かすよう心掛けたところ、底知れぬグリップ感・がっしり感が出てきました。パワーカップ2は新品時であってもリアがスライドすることがあって、やや頼もしさに欠ける面があると感じていたのですが、パワースリック2ではそれが払しょくされています。
今回は「勢い」を重視したあまり、コーナーのボトムで待ちきれず向き変えがうまくできなかったことが反省点です。その結果ラインも甘々でした。次の走行では勢いを優先しつつボトムで待つ意識を加えて改善につなげたいと思います。