SPA直入 二週続けてスポーツ走行

二週連続でSPA直入に行ってしまいました。

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昨年は675Rで一度しか走らなかったのに、今年は既に4回目です。しかしながら回数を重ねるたびに走りの内容もタイムも悪化して、完全にドツボにはまっております。

 

 

 

一週目
まずは先週。朝イチ直入に到着すると、お隣ピットは新たな変態バイクを手にしたKさんでした。KTMの690DUKE Rです。

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Kさんは運動神経が抜群でどんなバイクでもポンポンとタイムを出してしまう人です。ニューマシンでもさっそくいいペースで走っていました。マシン的には46秒台のポテンシャルがあるそうで、差し当たり48秒台が最初の目標といったところでしょうか。

 

 

 

二週目
続いて今週。タイヤは前回まで履いていたスーパーコルサから、メッツラーのレーステックRRに戻します。ニュータイヤです。

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肝心のタイムはというと先週のベストが49秒4、今週は50秒3でした。新品タイヤを履いて必死に走って50秒すら切れないとは一体どういうことかと混乱しています。1年前に同じタイヤ(中古)で走ったタイムより3秒遅い結果です。

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問題なのは、何が悪いのか原因を把握できていない点です。自分の走りに問題があるのか、問題があるとして何が良くないのか、あるいは車体側に問題があるのか。原因がわからないから改善の糸口も掴めず希望が持てません。どんより暗い気持ちのまま直入から帰宅の途に就きました。
しかし一晩明けて冷静に振り返ってみると、自分のライディングに問題があるとしてもさすがにそれだけで3秒も悪化するとは(過去の経験からして)考えにくいので、別に原因があるはずです。

 

 

 

問題点の整理
現状で感じている問題点を整理します。

  • 車体の安定感がやや欠けており、グリップ感(接地感)も乏しい。そのため自分の体を思い切って車体に預けることができずバンク角も浅い。
  • 以前のセットと比べてリアがやや動きすぎているようで、ウネウネとした動きが不安感に繋がっているかも?
  • マシンがコーナーで全然曲がっていない。インフィールド区間でKさんのKTMを後追いしたところ、同じ速度でコーナーに入ると曲がり切れず全くついていけない。47秒で走っていた頃はインフィールド区間に関しては選手権ライダー(国内)でもさほど離されることはなかった。(ヘアピン立ち上がり以降で大きく差がつく)
  • フロントへの過度な荷重を避けるため、後ろ乗りで重心を車体のセンター~リアに保つよう意識すると車体の安定感は増すが、タイムは悪化する。昨年まではこの乗り方で旋回性も増しタイムが大幅に向上していた。

昨年末に前後サスをオーバーホールに出した際、セッティングも見直してもらったのですが、新しいセットに僕が馴染めていないのかもしれません。現セットは前後ともさらに良く動く方向で、その良さを僕が引き出せていないようです。

  1. リアが動きすぎている
  2. コーナーの旋回性が足りていない
  3. 後ろ乗りするとさらにタイムが悪化する

この三点からリアが低いのではないかという単純な発想に至るわけですが、果たしてその通りなのか。次回の走行からは昨年までの数値も参考にしながら、サスセッティングを試行錯誤する必要がありそうです。

 

果たしてトンネルの出口は見えるのでしょうか…。

CB1100RS 納車

CB1100RS、納車の日を迎えました。特別な瞬間ですからバイク乗りとして正装をして臨みます。

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しかしホンダドリーム店というのはアレですね、乗用車のディーラーみたいな対応ですね。契約書や諸々の説明書を一つ一つ読み上げて、「以上の説明を受けました」というサインをさせて、実車を前にシートの外し方からホーンスイッチの位置まで懇切丁寧に指導してくれます。納車時の対応はきっと全国のドリーム店共通でマニュアル化されているのでしょう。
とはいえスタッフの方は親切でとても感じの良いショップですし、これから不安なくCB1100RSを預けることができそうです。

 

CB1100RSに関する記事はこちらにまとめてあります。
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岡山国際サーキットの件

昨年(2017年)に発生した岡山国際サーキットでのアクシデントについて、ヤフーニュースで記事がありました。(出典は朝日新聞)

 

以下、引用します。

岡山県美作(みまさか)市の「岡山国際サーキット」で昨年4月、練習走行中の大型オートバイ7台が転倒して7人が死傷した事故で、亡くなった男性2人の遺族らが16日にも、同サーキットと親会社の「アスカ」(愛知県)を相手取り、総額約3億5千万円の損害賠償を求めて岡山地裁に提訴する。

 

 原告は、亡くなった岡山市南区の内田正人さん(当時38)と徳島県小松島市の今井伸也さん(当時42)の遺族と、けがをした50代と20代の男性。

 

 訴状などによると、事故は昨年4月24日午前9時5分ごろ、サーキットの緩やかなS字カーブで発生した。先行して走っていたオートバイのオイルが漏れて路面に広がり、後続の7台が次々と転倒したという。

 

 原告側は、サーキット側には、走行中止を知らせる赤旗をすぐに表示し、オイルが漏れたことを後続のオートバイに知らせる必要があったと主張。「事故当時、現場付近に監視員の配置を怠っていたため、赤旗表示が遅れた。赤旗がすぐに表示されていれば、事故を回避できた」と訴える。また、「過去に複数回、事故現場で死亡事故が起きている」と指摘。「コースとしての安全性を欠いていた」とも主張する。

 

 同サーキットはこれまでの朝日新聞の取材に対し、事故当日は監視員とコース上に設置された監視カメラの二重チェックで事故を確認し、後続のオートバイが転倒した時に監視員が危険を知らせる黄旗、赤旗の順に旗を上げたと説明している。

 

 訴訟について同サーキットの担当者は「事故は大変重く受け止めているが、訴状を確認していないのでコメントは差し控える」としている。

 

  この記事に関するヤフーコメントを見ていると、

  • サーキットは危険な所
  • 危険な所をわざわざ走るのだから、死ぬ覚悟を持って走るべき
  • サーキットで起きることは全て自己責任
  • だから、サーキットで事故が起きたら、それがどのような理由であれ相手車やサーキット側を訴えるのは間違っている

このような意見が多数を占め、また「そう思う」が押されているようでした。ヤフコメは良くも悪くも世相の鏡のような面がありますから、これが世の中一般の捉え方と見ることができます。
このような世間の反応について、どのように考えればよいのでしょうか。

 

 

 

サーキットは危険か? 安全か?
サーキットという場所が公道と比べはるかに安全な場所であることに異論を挟む余地はありません。対向車がなく、ランオフエリアが設けられ、アクシデントの際に素早く対応できる体制が整っています。
しかし、そこで行われる行為には危険が含まれています。直線で200km/h以上、コーナーで100km/h以上の速度に達するわけですから、アクシデントが発生すればどれだけ安全な場所であっても怪我、あるいはそれ以上の事が起こる可能性があります。場所・施設としては安全であり、そこで行われる行為にリスクが含まれる。このことを混同して「サーキット=危険な場所」という誤解に繋がります。


僕らライダーはサーキットの安全性に甘えるのではなく、自らの行為(ライディング)が必然的に危険を含んでいることを前提として、絶えず安全に対し意識を向けなければなりません。

 

 

 

死ぬ覚悟がないと走るべきではないのか?
バイクは最悪の場合死に至る可能性があることを理解し、乗り手は常に安全に対する配慮が必要です。しかしそれは死なないための方策であって、死ぬ覚悟を持つ、つまり死んでもいいと思って走る人など誰もいません。MotoGPのライダーだって同じです。
サーキットでなくても死亡事故は起こります。公道における自動車事故の死亡者数は年間で3,600人(平成29年)です。一昔前は毎年10,000人以上でした。だからと言って死ぬ覚悟を持たなければ公道で乗用車を運転してはいけないのでしょうか? サーキットは死ぬ覚悟がなければ走るな、という批判はそれと同じ理屈です。

 

 

 

責任の所在
サーキットで起きることは全て自己責任。それは確かにその通りだと思います。ただ、サーキット側にも安全を確保する義務は当然あるわけで、自己責任なんだから何が起きてもサーキット側は知らないよ、責任取らないよというものでもないはずです。事故当時サーキット側の対応は適切だったのか、防げる事故ではなかったのか。サーキットの構造に問題がなかったのか、例えばランオフエリアに十分なスペースを設けていたのか。このような検証はあって然るべきでしょう。
遺族には地元の有名なバイクショップの方がいると聞き及んでいます。モータースポーツを理解し、バイクとモータースポーツを愛する人達であろうと推察します。あのアクシデントは何が本当の原因だったのか、どうしたら防げたのか。心無いヤフコメにある「金目当て」などでは決してなく、警察の検証で解明されなかった点を民事で明らかにしたい、というのが遺族の真意であると信じます。


ただ、責任の所在ということになると難しい問題です。仮にサーキットの構造・運営・進行に瑕疵があったとして、サーキット側が全面的に責任を負うべきなのか。例えば事故がオフィシャルから赤旗あるいはオイルフラッグの提示がなかったことに起因したとして、該当するポストにいたオフィシャルの責任が問われるのか。もしそんなことになれば、今後オフィシャルを引き受けようという人はいなくなってしまうのではないかと考えを飛躍させてしまいます。

 

この件については様々な意見があるでしょう。
いずれにせよ、訴訟の行く末を静かに見守りたいと思います。