冬将軍

冬が来る前にオートポリスの走り納めをしておこうと思ったら、いきなり冬がやってきました。非常に迷惑です。

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サーキットに到着すると気温2℃。小雪が舞い始めた時点で戦意喪失、体も心もすっかり凍えて縮こまってしまいました。

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とはいえ恐らく今年最後のオートポリス、走れるだけ走っておこうと心を奮い立たせてコースインしたところ、2周目のブリッジ下でさっそくリアをズルっとさせて本日のビビリミッターが全力で作動開始。こうなると僕にはもはや成す術がありません。いくら寝かそうとしても頑として直立を続ける車体。右手の中で鉛のように重くなったスロットルは、マシンを前に進ませることを拒んでいるかのようです。(バイクの不具合ではなく、全て乗り手の心の問題ですが)

 

 

 

午後になって天気だけは回復し、路面温度もほんのり温もってきました。

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今度こそはと気合いを入れ直して臨みますが、一度萎縮した気持ちは元に戻りません。何をやっても転びそうで、握れない・寝かせられない・開けられないの三拍子が揃いました。もともと臆病な性格だと自覚はしているものの今日は何もかもが怖くて、そこまで慎重にならず普通に走ったって転ぶこともなかろうもん、と頭の中では思っても体が全く言うことを聞きません。事故なく怪我なく帰れることが何より、というお決まりの言い訳は何の慰みにもならず、打ちひしがれた気分です。

 

そんなダメダメな走りですが一応動画を撮影していました。全く見どころのない映像ですが…。

 

 

走行後のタイヤを見てみましょう。フロントです。

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リア。

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フロントはもう少しイケそうな気もしますが、リアは右サイドが磨り減ってきました。このタイヤは5月の転倒後に替えて(右回りの)オートポリスを4回、(左回りの)HSR九州を2回、それぞれ30分の走行枠で計15本走りました。1本につき実質の走行時間を20分とすると15本×20分=300分、すなわち5時間使用でこの状態です。今回は随分長持ちしたように思います。転倒後でタイムが落ちていることも関係しているかもしれません。

 

 

 

そうそう、昼からチームグリーンのトランポもやってきましたよ。ピットに車両をしまい込んで、何やら作業を進めていた様子です。

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GoPro

11月3日、文化の日は「晴れの特異日」とされ晴れる確率が非常に高いことで知られています。九州地方においては過去数年にわたり全て快晴で、僕も必ずどこかのサーキットでバイクを走らせています。
今年も、もちろん走ります。

 

 

今回は新たな道具を手にしました。

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GoProの最新モデル、HERO6です。 

 

 

動画撮影テストを兼ねて、HSR九州に向かいます。

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ベストコンディションの一日で、さぞ多くのライダーで賑わっているかと思いきや意外と走行台数は少なめ。コース上が混雑することもなくマイペースで走ることができました。30分の走行枠を3本しっかり走り込んで、ライディングの感触はだいぶ良くなってきました。バイクとの一体感を得て自信を持ってコーナーに入っていける感覚が少しずつ生まれてきて、バンク角に対する躊躇が減ったようです。足腰でバイクを抑え込んで車体を寝かし込み、コーナーをクルリと曲がる感触が出てきたように思います。タイム的にはまだまだですが、走っていて気持ち良いと感じられるようになりました。これは5月の転倒以降、初めてのことです。

 

 

というわけで最後に今回の走行動画をアップします。淡々と単独走行するだけで面白みのない動画ですが、最新GoProの特筆すべき点として、GPSが内蔵されているのでこの動画のようにスピード表示や走行軌跡(=コース図)を簡単に表示することができます。

それにしても、走行動画を公開するのは自分の走りを赤裸々にさらけ出すことになるので非常に恥ずかしいですね。タイムも平凡だし、ライン取りもバラバラだし…。

オートポリス スポーツ走行 2017.10.9

体育の日、今年はオートポリスでスポーツ走行です。

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天気良し、気温25℃、路面温度35℃前後。今日タイムを出さなかったらいつ出すんだっていうコンディションです。まぁ、出ませんけどね。

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曲げる意思を持って走る
先月の走行ではコーナーの入口で向きが変わらない現状が明確になったので、これに基づいた課題に取り組んで走ります。それは「コーナーの入り口でバイクを曲げる、曲がるんだという強い意志を持って臨む」というものです。
こう書くと、いやいやライダーがバイクを曲げるなんておこがましい、二輪車というのはそもそも曲がるように設計されているのであって、人間ができるのはバイクが曲がろうとする動き(セルフステア)を妨げないことだけだ、とツッコミを入れたくなる向きも多いと思います。確かにその通りなんでしょうけど、セルフステアというのは僕のようなシロウトがバイク任せに乗って自動的に機能するようなやさしい代物ではなく、積極的に曲げる気持ちと身体の動きがなければ引き出せないと思うのです。

 

具体的には、

  • 曲がる方向にしっかりと目線を向ける、「そっちに曲がりたい」という情熱をもって見る。
  • 着座位置の確認と荷重の意識。シートの真ん中からやや後ろ乗りを維持しながら、外足の膝~タンクを介してフロントタイヤに荷重する意識で。
  • コーナー進入に勢いを持たせる。躊躇のない速度から進入し、減速で沈んだフロントフォークを伸ばさないように旋回へ繋げる努力をする(難しいけど)。
  • 背中をイン側の芝生に接地させるくらいの勢いで寝かし込む。

以上のような課題を持って走ります。

 

結果、目指す走りにはまだほど遠いけれど、とりあえずベストの2.5秒落ちまで戻すことができました。 直入換算で約1秒落ちってところです。

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転倒後の復帰初走行が2分12秒、2回目が2分10秒でしたので、歩みは遅いですが少しずつ前に進んでいるようです。

 

 

 

目の前でハイサイド
走行途中に僕よりもペースが少しだけ遅い1,000cc車両が走っており、抜くタイミングを計っていました。デイトナのような600ccクラスが1,000ccを追い抜くポイントの一つは1ヘアです。直角の右3コーナーから切り返して左・左の4~5コーナーを抜けて右のヘアピンにつながるテクニカルなセクションなので、ミドルクラスの俊敏さを生かして4~5コーナーまででアウト側に並び掛ければヘアピンの進入でインに入れるわけです。

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セオリー(?)通り3コーナーで前を走る1,000ccの直後に着けて4コーナーからアウトに並びかけようとしたのですが、この周は先行車のペースが少し上がったようで間隔が詰まりません。どうしようか様子を見ていたところ、4コーナーから5コーナーの繋ぎ区間で1,000ccのリアの挙動が一瞬乱れて、アッと思った瞬間ハイサイド!
マシンから投げ出されたライダーと横倒しになったバイクが目の前を滑っていくので、「アワワワ、 轢く〜! 巻き込まれる!」とパニックになりました。転倒車とライダーはそのままアウト側のグラベルに流れていったので幸い衝突は免れましたが、目と鼻の先で起きた出来事に心底肝を冷やしました。もしあの時、前車を抜きにかかっていたら。アウト側に並びかかっていたら。ハイサイドに巻き込まれて、僕も決して軽傷では済まされなかったに違いありません。
すぐに赤旗が提示され救護車も出動していましたが、転倒したライダーの怪我が酷くないことを願うばかりです。