人生相談

今日は僕の個人的な相談をさせてください。

 

実は少し前からセカンドバイク所有の構想を練っていたんです。
675Rは年明けに施したカスタムによって公道を走れない姿になってしまいました。オートポリスやHSR九州のスポーツ走行を見込んでの変更でしたが、例の地震により現在はどちらのトラックも閉鎖されています。SPA直入もいいけれどもっと違うところも走りたい、やっぱりツーリングもしたい、そういう気持ちが日増しに強くなっていました。

 

ツーリング用として増車するならできるだけゆっくり走れるバイク、急かされないバイクがいいと思いました。675Rはツーリングも楽しいバイクですが、気持ち良く走るためにはそれなりにペースを上げることを求められます。ゆっくり走っているとエンジンもサスもライディングポジションも「もっと回せ、もっと荷重を掛けろ、もっと体を使って乗れ」と急かしてくるのです。公道を走るには少し速すぎるバイクだと感じます。それよりも、車の流れに乗って淡々と走っても苦痛を感じないバイクに乗りたいのです。


そんな条件で新たな伴侶を探すこと数か月、ついに出会ってしまいました。

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セロー250 30thアニバーサリースペシャルエディション、超極上の中古車です。
販売店はYSPの看板を背負った間違いのないショップ。前オーナーはこのショップで購入し室内保管。走行距離はわずか1,100km。話を聞くと、つい2日前に入庫してきたばかりだとか。
バイクとの出会いは一期一会といいますが、これはもう完全に運命を感じました。僕たちは今日出会うために生まれてきたんだという確信です。この縁(えにし)は、太古の昔に万物が創世された瞬間から結ばれることが約束されていたものだという確信です。
そうです、人と人との出会いと全く同じです。男と女はこのような確信のもと愛を誓い結婚を果たすのです。恐ろしいことにその確信はやがて単なる勘違いだとわかり、時として破局の道を歩むわけですが。何の話でしたっけ? そうです、バイクです。僕はこの時感じた運命がたとえ勘違いだったとしても構わない。このバイクと一緒にならないなんて考えられない。もはや購入の意志は揺るぎないものとなりました。

 

ここでふと思い出したのですが、そういえば僕は妻帯者であり二児の父親でもありました。極上の中古車が見つかっていくら浮かれていても、家内の承諾なくしてバイクの購入をするわけにもいきません。こっそり買う、というやり方も一般的な手法ではありますが、バレた時のリスクを考えると賢明とは言えません。
意を決して家内に相談することにしました。いや、それは相談ではなく懇願でした。リビングのソファで腕を組み、脚を組む家内の前に正座し、いかにこのバイクが僕にとって必要であるか、またこれほど程度の良い中古車に巡り合うことがいかに難しいか、全力を尽くしてプレゼンしました。
家内は終始仏頂面を崩しませんが、僕の意味不明な情熱にほだされて最後には呆れるような、諦めたような表情で承諾の意を示してくれました。
かくして、僕がセローを手にすることを阻む障害はなくなったのです。

 

あくる日、僕は意気揚々とショップに向かって契約を済ませます。早ければ来週にも納車できると聞いてウキウキが止まりません。セローに乗ってどこ行こう♪、とかセローに合わせて夏用ジャケット新調しようかな♪、とか頭の中がお花畑の状態で自宅に戻ると、家内がさめざめと泣いているではありませんか。

 

家内は何も語りません。しかしその涙は僕にこう訴えかけるのです。
私は自分のやりたいことを全部我慢して子育てに24時間365日追われているのに、無神経な夫はバイクのことで頭がいっぱい、子育ての辛さを何も理解してくれない。バイクを買ってもいいといったんは認めたものの、好き勝手な夫と自分を比べると悔しく情けない気持ちになる…。
僕は何も言えませんでした。僕が100%悪いことは分かっています。しかし掛けるべき言葉が見つからないのです。
僕はどうしたら良いのでしょうか? セローの購入を取りやめるべきでしょうか? でも、それはあまりにも断腸の思いというものです。この記事を読んでくださっている諸兄であれば解ってくれるはずです。バイクが無くても生きていくことに不自由はないけれど、バイクのない人生がどれほど色を失い、意味のないものに思えるかということを。
しかし同時に僕にとってバイクは「趣味」であり「余暇に楽しむもの」であって、それ以上のものではありませんから、前提として仕事や家庭が円満であることが不可欠です。バイクが無くても生きていけますが、仕事や家庭を失ったら僕は生きていけません。優先順位が揺らぐことは決してあり得ません。

 

図らずも僕は岐路に立つことになりました。
セローは諦めるべきか。このまま購入に突き進むのか。万が一購入してしまったら、家内にどうフォローしていけば良いのか。いやもうすでに契約済みですけど…。
豊富な人生経験を有する聡明な諸先輩方のお知恵を拝借したく、一筆したためるに至った次第です。

レーステックRR

梅雨入りを控えた5月中旬~後半のこの時期は、毎年これでもかというくらいに晴天が続くもので、今年も例に漏れず気持ちの良い青空が広がっています。絶好の膝擦り日和に、SPA直入でスポーツ走行です。

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ニュータイヤ

前回の走行でタイヤを使い切ってニュータイヤ投入です。最近ピレリのスーパーコルサばかりだったので、今回はメッツラーのレーステックRRを履いてみることにしました。

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コンパウンドはフロントK1(ソフト、スーパコルサのSC1に相当?)、リアK2(ミディアム、同SC2?)。
リアのサイズは180/55。
空気圧は適正な数値がわからないので、とりあえずスーパーコルサと同じ値にしてみます。温間でフロント2.1~2.2、リア1.8~1.9。

 

 

 

レーステックRR インプレッション

メッツラーのレーステックRRは昨年リリースされたタイヤで、それまで発売されていた(RRが付かない無印の)レーステックの後継という位置付けだろうと思います。以前の無印レーステックは何度か履いたことがあり、癖のない特性で良い印象との記憶があります。
新しいレーステックRRも、今回の初乗りはとても好印象でした。どのようなタイヤかというと、僕にとっては「何も感じないタイヤ」です。例えば、フロントの回頭性は曲がり過ぎると感じることもないし、曲がらないと感じることもない。自分のイメージと同じくらいに曲がります。倒し込みはどちらかといえば軽快で重さを感じないけれど、かといってフラフラッと倒れ込むような不安定さもない。グリップは不満なし、滑らないし接地感に不安がない。
走っていて「何かを感じる」というのは大抵ネガを感じるということであって、例えばオーバーステア気味だとして、それ自体は好ましいことであってもそれと引き換えに安定感が犠牲になって快適に乗れない、という問題が生じたりするものです。つまり何も感じないというのは自分のイメージ、乗り方にタイヤのフィーリングがマッチしているということだと思います。
ただし新品時のフィーリングはどんなタイヤでも良いものですから、もう少し走行時間が経過した時点でどのように感じるかを見てみなければいけませんが…。

 

走行後(20分×2本)の表面を見てみましょう。気温28℃、路面温度50℃前後。
まずはリアから。目立った荒れもなく、サラッと爽やかな印象。

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続いてフロント。こちらも大きな問題はなさそうです。

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タイヤの評価は乗り手によって様々でしょう、スーパーコルサと比べるとフロントの回頭性がイマイチ、という声も耳にします。
逆に(僕のように)スーパーコルサの良さを引き出せないと悩んでいる人にとっては、レーステックRR、試してみる価値はあると思います。

 

 

 

自己ベスト更新

新品タイヤの恩恵と、足回りのセッティングも良い方向に進んでいるのか、一日を通して快適に走ることができ、SPA直入の自己ベストを久しぶりに更新しました。

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2年ぶり、675Rに乗り換えてからは初めてのベスト更新です。乗り換えてからロクに50秒も切れなくなって、この車両で47秒なんて到底無理だと鬱屈していた頃を思うと、少しばかり感慨深いものがあります。

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SPA直入スポーツ走行 2016.5.5

ゴールデンウィークの休みを利用して、SPA直入まで走りに行ってきました。

 

九州のサーキットで唯一地震の被害を受けなかったこのコースには大勢のライダーが集い、かつてないほどの賑わいを見せていました。

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僕は偶然居合わせたトラ仲間のFさんと、青空ピットでマシンを並べます。

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スピードトリプルR、カッコイイなぁ。

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一方、675ではSPA直入を49秒で周回するTさんは、本日なぜかタイガーで自走してドヤ顔です。

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Fさんの走り。

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何かきっかけをつかめば、すぐに50秒を切りそうです。

 

 

 

続いてTさん。

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このバイクねー、ちょっと傾けたらすぐにつま先擦るんだよねー、と言いながらモタード走りをしてました。

  

さて、僕のほうは49秒あたりをダラダラと走っていました。なんというか、肉体的にも気持ち的にもバイクに乗る準備が全くできないまま走ったような日でした。