少し時間が開きましたがオートポリスの走行記録です。
今回は相ピットさせてもらいました。奥に見えるCBR1000RR-Rはこのコースの直線で300km/hに到達するそうです。
足回りメモ
【フロント】
プリロード 最弱から+2回転
伸び側減衰 7
圧側減衰 5
ステアリングダンパー 最強から4クリック戻し
【リア】
プリロード 25mm
伸び側減衰 最強から5クリック戻し
圧側減衰 最強から5クリック戻し
フロントは前回走行の残ストを見てプリロードを+2回転。また少しフワフワと落ち着きがなく接地感に自信を持てなかったので、伸び側減衰のみ+2クリックしました。
リアはプリロード・減衰ともに初期値から変更なし。
サスセット変更後の感想
フロントの動きに落ち着きが出て、前回走行時に感じた不安感はひとまず払しょく。少しずつマシンに身体を預けていけるようになってきました。
リアは立ち上がりでアクセルを大きく開けた時に、ウネウネと気持ちの悪い挙動を見せることが増えました。1ヘア立ち上がり、さよりんブリッジ後などで顕著です。マシンに慣れてアクセルを開けられるようになった結果ではありますが、目下のところ課題はリアにあると感じています。
さよりんブリッジ(画像はauto sport webより)
電子制御の設定
S1000RRは走行モードを「RACE PRO」に変更することで、
- エンジン特性
- エンジンブレーキ
- トラクションコントロール
- ABS
- ウィリー制御
の各項目を個別に調整することが可能になります。
エンジン特性
今回の走行のテーマは「アクセルをカチッと(大きく)開ける」です。そのためにエンジン特性はあえてマイルドな設定にします。大きく開けてもマシンが過敏に反応しない=開けやすくする狙いです。
電子制御によるエンジン特性の設定は4段階。
「1」・・・最適なレスポンス、トルク最大
「2」・・・最適なレスポンス、低速ギアでトルク低減
「3」・・・ソフトなレスポンス、トルク最大
「4」・・・ソフトなレスポンス、低速ギアでトルク低減
サーキットであれば通常は「1」。「4」はレイン用という位置づけ。
今回は「2」と「3」を試して、どちらがより開けやすいか、またタイムを出しやすいか試してみました。
エンジン特性「2」
「2」は最適なレスポンス、低速ギアでトルク低減。
スロットルのレスポンスは鋭いままで、低速ギア(恐らく1速と2速)でトルクを間引くような制御を行うようです。
2速で引っ張ると回転数だけ上がって前に進まない(加速が鈍い)フィーリングでした。しかしアクセル操作に対しては敏感にレスポンスするので、開け始めで丁寧に操作しないと車体がドンと前に出てしまう怖さが残ります。つまり、
- レスポンスが良い=開け始めが扱いづらい
- トルク低減=開けた後に加速しない
という特性で、僕の場合開けづらいしタイムも出しづらいと思いました。
エンジン特性「3」
「3」はソフトなレスポンス、トルクは最大。
走行前の暖機でブリッピングするだけでも回転上昇が通常より抑えられていることに気づきます。開け始め、アクセル開度が少ない時にはマシンが敏感に反応しないので開けやすく、全開付近まで持っていくとエンジン特性「2」のようにトルクが間引かれることなく強烈な加速を行います。
- レスポンスがソフト=開け始めが扱いやすい
- トルク最大=開けた後にしっかり加速する
という特性で、この設定が今の自分には合っていると感じました。
DTC
DTC(トラクションコントロール)の設定は最も介入が少ない「1」とします。
加えて走行時のメーター表示にて「-7」から「7」まで微調整でき、今回は初期値の「0」及び1段階だけ介入を少なくした「-1」を使用しました。(7が最大の介入、-7が最小の介入)
マシンに慣れてタイムを出しに行く段階になったら、もっと介入を減らす方向になると思います。
エンジンブレーキ
前回はエンジンブレーキがやや効く設定にしていましたが、今回は最も効かない設定に変更しました。この設定にすると後半のテクニカルセクションを2速固定で走った場合に、回転数を維持しやすいと感じます。エンブレが効き過ぎると上り区間で失速しがちです。
走行動画
以上のような各種設定にて走行した動画です。
課題
「アクセルを大きく開ける」という課題に対しては、前回よりだいぶ開けられるようになったとは思います。マシンに慣れてきたことと、電制の設定によるものです。しかしまだ明らかに開け切れていない区間もたくさんあります。
- 1コーナーから3コーナーまで
- 1ヘア立ち上がり
- 250Rから2ヘアまで
- 最終コーナー立ち上がり
これらが特にダメダメです。
動画で見ると、1コーナーから3コーナーまでの区間と最終コーナー立ち上がりはトラクションコントロールもそれほど作動していないのに、単にビビッて開けていないだけに見えます。ここは恐れずにしっかり開けていかなくては。
1ヘア立ち上がりは、続く右100Rに向けてバンクさせながらの加速で、ここは大きくアクセルを開けると前述の通りリアがウネウネと怪しい挙動を見せることがあります。こうした現象はデイトナ675Rの時に経験がなく、どう解釈して良いか悩んでいます。タイヤが滑り出してトラコンがそれを抑えているような動きにも思えるし、リアサスがパワーに負けて動いてしまっているようにも思えます。この原因特定が今後一番の課題といえそうです。
リアタイヤもこの通り荒れが目立ちます。
とはいえ今回はS1000RRでまだ2回目のオートポリス。この時点でベスト2分7秒7は、自分としては悪くないタイムです。引き続き一つ一つじっくり取り組んでいこうと思います。