ランニング読書

前回の記事でバイクに乗るための基礎体力について触れました。現在は筋トレよりも5km前後のランニングを中心に行い、体力の維持に努めています。
ランニングって実は退屈なんです。僕の場合、仕事を終えた夜に走ることが多く暗闇の中を黙々と走り続けなければなりません。お気に入りの音楽を聴きながら走っていても毎日のことだと飽きがきます。体を鍛えるのが目的とはいえ、トレーニングはその過程が楽しめるものでないと長く続けることが難しいと感じます。
ランニングのモチベーションをどうやって保とうか…そう悩んでいた時に、あるアプリの存在を知りました。

 

 

 

Audible(オーディブル)
Audibleとは一冊の本をナレーターが朗読してくれるアプリで、Amazonの関連会社が運営しています。一般的にオーディオブック・ボイスブックと呼ばれるサービスの一つです。
本を「読む」のではなく、朗読してくれるのを「聴く」読書です。もちろん文章の内容は紙や電子の書籍と全く同じ。いわば大人のための読み聞かせサービスといったところ。
朗読は機械的な合成音声ではなく生身の人間(プロのナレーター)が丁寧に読み上げるので違和感がありません。むしろ難解な文章の場合、自分の目で文字を追うより理解がすんなり進むように感じます。

www.audible.co.jp

 

 

 

ランニング読書
このAudibleを、ランニングの時に音楽を聴く代わりに使ってみたら面白いのではないか? そう考えて試してみたところ、ビンゴ! ランニングと読書を両立できることが分かりました。ランニングで体を鍛えながら読書で頭を鍛える、究極のトレーニングです。
以下、僕が実践してみた感想です。

 

Q.ランニングをしながら本の内容が頭に入るの?
あまり心拍数を上げて走ると、キツくてAudibleの内容が頭に入らなくなります。少しゆっくり目のペースで余裕のあるランである必要があります。ゆっくり目のランニングは脳の働きが活性化するので、逆に本の内容に集中することができます。

 

Q.Audibleを聴きながら外を走るのは危なくないの?
音楽を聴きながらランニングするのと全く同じです。

 

Q.Audibleはどうやって利用するの?
スマホのアプリでAudibleをダウンロードして利用します。定額制のサブスクリプションで、月額1,500円。毎月1冊は無料でダウンロードでき、月に2冊以上読む(聴く)場合は本を購入します。1冊当たりの金額は紙の本や電子書籍より高めです。

 

Q.どんな本が利用できるの?
小説からノンフィクション、ビジネス書まで多数のタイトルがラインナップされているようです。

 

 


Audibleで読んだ本
Audibleを利用して1カ月、これまでに僕が読んだ本を紹介します。 

アドラー心理学について解説した良書。アドラー心理学とは何か、それを自分の生活の中でどう活用すれば良いか。「人生の悩みは全て対人関係にある」とし、その解決策として「課題の分離」という概念が提示されます。このように書くと何だか小難しそうですが、二名の登場人物(青年と哲学者)による対話形式で平易かつテンポよく話が進んでいきます。

 

 

世界史と日本史を並行して辿りながら、世界との関係性の中で日本史を読み解きます。我が国において古代からつながりの深い中国との関係性や、中世以降のヨーロッパ諸国との関係性を解説し、江戸時代になぜ鎖国が行われキリスト教が禁じられたのかを世界の植民地政策と繋げて考察するなど、興味深い内容でした。

 

 

生涯投資家

生涯投資家

  • 作者:村上 世彰
  • 発売日: 2018/11/20
  • メディア: Audible版
 

かつて村上ファンドを立ち上げて世間を騒然とさせた村上世彰氏が、自らの投資スタイルや投資の目的、そして投資家から見た企業の在り方・我が国の在り方について記しています。かの有名なニッポン放送買収問題や阪神電鉄買収問題を振り返り、村上氏の本当の目的が何だったのかを知ることができます。おそらく一般的には村上氏=金の亡者で悪人というイメージが定着していると思いますが、この本を読むことでその印象が覆ります(まあ、そういう面もあるのでしょうが)。

 

 


終わりに
年齢を重ねて体力の低下・集中力の低下・ライディングスキルの低下など衰えを感じることが多いなかで、唯一知的好奇心だけは逆に旺盛になっていて、読書欲は増すばかり。今まで日常生活でなかなか本を読む時間を作れずにいたのですが、Audibleのおかげでランニングしながら、或いは毎日の通勤で車を運転しながら読書が可能となって、個人的には非常に満足度の高いサービスです。便利な世の中になったなぁ…。


今回の記事は少しバイクから離れた内容になりましたが、根底にある目的はバイクに乗るためのトレーニングを継続すること。全ては好きなバイクのためなのです。