クーラント

先日のオートポリスでは冷却水漏れを起こし赤旗を出してしまいました。1週間後に九州選手権を控えたタイミング、しかも2R枠であったことから多数の顰蹙を買いました。
675Rはショップに預けたところラジエターホースの一部に小さな亀裂が見つかったとのこと。ここからクーラントが漏れ出したと見て間違いないようです。ホースを交換したら治まったとのことなので、近く走行を再開できそうです。ゴムホースの亀裂は経年劣化が原因と推測しています。

 

さて、問題の冷却水ですが一般的なクーラントは冬場に気温が0℃以下になっても凍結しないよう不凍液が添加されています。調べてみると(レースをする方なら常識かもしれませんが)、不凍液とはエチレングリコールというアルコールの一種だそうで、粘り気があり路面に付着すると滑りやすくなります(実際にクーラントを指で触ってみるとトロッとした粘度がある)。だから先日のように走行中に漏らしてしまうと危険なのです。
レースのレギュレーションでは冷却水の規定が存在します。例えばMFJの国内競技規則、ST600の技術仕様には以下の通り定められています。

5-6 水冷エンジンの冷却水は、水(レース用として一般市販されている冷却水を含む)に限られる。
不凍液の成分が含まれる冷却水は使用することができない

 

このようなことから、675Rにも水(水道水)を入れた方がいいのではないかとショップに相談しました。しかし水道水は走行するたびに入れ替える必要があるなど、メンテナンスにかなり気を遣うようです。そこでショップが調べて、このようなクーラントを教えてくれました。

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ケミテック PG55GP http://www.kijima.info/kemitec.html

 

レース専用品として冷却能力の高さもポイントですが、なにより重要なのは不凍液成分を含まずMFJの規定にも適合する点です。しかも単なる水道水と違い毎回入れ替えをしなければならないようなシビアさがなく、最悪半年に一度交換すれば良いとのこと。実用的です。
全日本選手権に参戦歴のあるライダーが実際に使用しているそうで、これなら安心して使うことができると感じました。
一つだけ注意点を挙げると、不凍液を含まないので外気温が氷点下になれば当然凍結します。僕の環境ではその心配はほぼないと考えていますが、地域によってはこれからの季節、留意しておく必要があります。