今まで使用していたレーシングブーツ、ガエルネGP-1。
6年ほど使用し一昨年のオートポリスの転倒時もしっかりと足を守ってくれましたが、さすがに経年劣化で傷みが目立つようになりました。特にソールはステップに載せる土踏まずと車体に触れるかかとが著しく摩耗しています。そろそろ買い替えの時期を迎えたようです。
ガエルネ
幅広・甲高の典型的な日本人タイプである僕の足には、海外製のブーツはほとんど足型が合いません。レーシングブーツの定番であるアルパインスターズも試してはみたものの、欧米人に合わせた細身の造りのため足幅で合わせるとかなり大きめのサイズを選ばざるを得ません。ブーツが大きすぎればシフト操作がスムーズに行えないなどライディングに支障が出ます。自分の足型にフィットするブーツを履くことが大切です。
ガエルネはイタリアのメーカーながら日本人専用の木型を使用しており、なるほど僕の足でもフィットして、いたずらに大きなサイズを選ばずに済みます。それがこのブーツを使い続けていた理由です。
買い替えに際し当初は同じものを検討していたところ、どういうわけかほぼ品切れ状態。ガエルネのメーカーサイトを覗くとGP-1は既にカタログ落ちしていて、代わって「GP1 EVO」という後継モデルが出ている様子。しかし日本にはまだ入ってきていないので断念しました。
2019/3/27追記
日本でも販売開始したようです。
クシタニGPWブーツ
幅広・甲高な日本人に合うレーシングブーツ、という限られた選択肢の中で今回はクシタニのGPWブーツを選びました。
華やかな見た目の海外製と比べると、ツーリングブーツかと見まがうほどの地味さです。しかし実際に手に取ってみると革の質感が高く、目立たないながらも随所にプロテクションが施されて非常に堅牢な造りをしていることが分かります。現在は少数派ながら全日本ライダーの使用実績もあり、安全性は海外製と比べても遜色ないと思ってよさそうです。
このブーツで特徴的なのは、ファスナーが存在せず全てベルクロ(マジックテープ)留めである点。足やふくらはぎのサイズに合わせてジャストフィットできるし、開口部が広くて脱ぎ履きが楽です。
また、ソールの内側にはアルミ板が埋め込まれており、ステップワークの際に必要な剛性を高めているのだとか。レーシングブーツとしての合理性を徹底して追求した一足だと感じます。
なお、GPWブーツには中敷き(インソール)がありません。シフト操作やリアブレーキ操作時のダイレクトなフィーリングを重視したためだそうで、確かに他社製のレーシングブーツもソールの薄いものが多く、僕もその方が好みです。この点もレーシングブーツとしての合理性が表れているところですが、足裏の接する面がフラットゆえブーツの中で足が動きやすい(ズレる)欠点もあります。そこで薄手のインソールを購入しました。
薄さとグリップを重視したモデルです。実走にてインソールのあり/なしを試し、どちらのフィーリングが良いか判断しようと思います。
最初のメンテナンス
購入したショップから新品時の手入れ方法について教えてもらいました。
まずは使用する前にオイル(クリーム)を塗って保湿すべし、とのこと。新品のブーツは製造後時間が経過して革がカサカサに乾燥した状態なので、最初にオイルアップして革本来の良い状態に戻してあげることが長持ちの秘訣だそうです(一般的な革靴も同様)。
オイルは評判の良いマスタングペーストを使用。これ、サラッとして匂いもなく使いやすいです。
ついでに10年選手となるこちらの革製品もメンテナンスしておきました。
というわけで、買った勢いにまかせてまだ履き下ろしてもいないレーシングブーツについてあれこれ語ってしまいました。アマゾンのレビューで『まだ使ってないけど期待を込めて星4つ♪』みたいな意味不明の書き込みを見て「使ってからレビュー書けよ! 期待して星4つって、足りない星1つの理由は何だよ!」といつも憤慨しているんですが、それと同じことをしてしまいました。サーキットにおける使用感は後日ちゃんと書き記したいと思います。
2019/2/14追記
サーキットで実走してのインプレッションはこちら。