SPA直入スポーツ走行 2017.3.12

人生の考察
幸せって何だろうか? ということを時々考えます。抽象的な話ではなく、具体的な生活スタイルについてです。例えば、仕事が充実しているということ。あるいは家族が一人増えるということ。一般的には「幸せ」と称される事象に違いありませんが、ことバイク乗りにとっては、バイクに乗る時間が減ることを意味します。平日は家族と触れ合う時間がほとんど取れない程度に仕事に打ち込んで、限られた休日は家族のために全ての時間を費やすという、まっとうな日本人の平均的なあり方であろう生活スタイルは、(もちろん人により程度の差こそあれ)実際のところ何の不自由もなく、たとえ仕事でストレスを抱えたとしても家族と過ごす時間がそれを癒す役目を果たします。ここにバイクが介在する余地はありません。

 

では、こうした生活に無理やりバイクという趣味をねじ込んだらどうなるのでしょうか? よく、趣味はストレス解消になるなんて言いますが、それは嘘だと思います。バイクに乗れば確かに没頭できるし爽快感も得られます。しかしそれは現実逃避をしているに過ぎません。何か辛いことがあって、バイクに乗ればその瞬間は忘れることが出来ますが、マシンを降りた瞬間に再び現実が重くのしかかります。家族との触れ合いは心を癒し明日への活力を生み出すけれど、バイクに乗っても同じ感覚は得られないというのが僕の実感です。むしろサーキットにおけるスポーツ走行はタイム出しを気にするあまり、時にはそれ自体がストレスの原因になるという本末転倒が生じます。このように考えを進めると、バイクに乗る時間が少ないほど幸せである、という論理的帰結に至ります。
事実、ここ数か月は675Rやセローにほとんど触れることもなく、バイクについて考えることすらせずに過ごしてきましたが、それで不幸せだったかと聞かれれば全くそんなことはありません。

 

だったらバイクを降りるのか? と言えば答えはノーです。
なぜか? バイクは僕にとって(そして多くのバイク乗りにとって)中毒みたいなものだからです。そこに正当な理由など存在しません。
そう、単なる中毒なんです。

 

 

 

トレーニング
バイクに乗らず、ライディングについて考えない(イメージトレーニングをしない)時間が長期間に及ぶと当然ライディングのスキルは低下します。間隔をあけてサーキットを走れば以前のようなタイムが出ず、走り方をようやく思い出した頃には一日が終わるというパターン、よくある話です。バイクに乗る時間が限られる中でこうしたことを繰り返すのは実に非効率です。そこでせめて身体的にはバイクに乗れる準備をしておこうと考え、この冬の間は筋トレに励んできました。ライディングに必要な筋肉は主に下半身と腹筋・背筋であるという認識のもと、最近はバーベルトレーニングを取り入れ、スクワットを重点的に行っています。バーベルスクワットは下半身の筋肉に満遍なく効かせることができ、適切な負荷(重量)で行うことで比較的簡単に追い込むことが可能です。こうして両足が生まれたての小鹿状態になるたびに「しめしめ…」とひとり悦に入る日々を過ごしてきました。

 

 

 

2017年の走り初め
身体的な準備はするけれどライディングの欲求は高まらず、バイクも埃をかぶってバッテリーが上がりかけた状態で、とりあえず一回走っておこうと2017年の初走りを迎えたのがようやく先週の話です。
SPA直入です。

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ロゴが新しくなって、コントロールラインの看板も塗り替わっていましたね。

 

走りについては特段語れるようなことはありませんが、筋トレ効果で体はよく動いていました。2本目、3本目の走行になっても体の踏ん張りがきくので少し気合を入れて走ってみたところ、どういうわけか(僅かながら)自己ベストを更新してしまいました。
SPA直入では昨年、2年ぶりに自己ベストを更新(過去記事)したのですが、その時は新品タイヤだったしそこそこ走りこんでいる時期でもありました。今回はそれなりに使い込んだタイヤ、久しぶりの走行であったにもかかわらずそれを上回ってしまい、妙な気分になりました。
まあ、バイクってこういうことがあるからやめられないんでしょうね…。

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